バラエティーコーナーの角台より

消えゆくモノの美学

嗚呼、我ら暁の

 

 

 

7月7日、七夕。

織姫&彦星、夏の夜空を彩るロマンス。

ベガとアルタイル、星に願いを込めて

祈る とびっきりの熱い夜を。

 

 

 

 

それは世間一般のお話であって

我々スロッターにとっては

熱いといえど毛色が違う。

星に願いを、と言えばエウレカを想像し、

祈りを込めるはレバーON。

夜空よろしくブラックアウトのフリーズだ。

 

 

 

 

 

 

 

とは言え、

スロッターと言えども人の子だ。

ロマンスにハートを焦がす夜もある。

好きなあの子に I Love You.

面と向かって言えず仕舞い。

 

 

 

口に出せない想いでも

せめて手紙にしたためて、

返事が来るのを待ちわびる。

伝えることから逃げてはならぬ。

 

 

 

それこそ、漢の心意気。

我ら暁の「二確目向上委員会!」

 

 

 

 

 

 

一確ビタ押す勇気はなくとも

せめて狙おう漢の二確。

 

 

パルサー、花火は挟むべし。

右にゲチェナを呼び寄せろ!

 

ジャグラー、チェリーは中で決め!

中段7を愚直に狙え!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二確目とは漢の美学、生き様である。

即決という現実から目を反らす

己が弱さを認めつつも

自らの手により結論を下す、

最後の矜持だけは手放さない。

 

 

粋でいなせな我ら

「二確目向上委員会!」

 

 

 

 

 

若さに任せ、一確狙いで走り続ける、

そんな生き方もいいだろう。

しかし、その足を少し休めた時にだけ

見える景色もあるものだ。

 

 

 

回る右リールの横で

一見すると何てことなく映る

つつましやかな二確目が

ひっそりと微笑む。

 

 

 

 

すべてのリールが止まり

あからさまになってしまうその前に

そっと幸運が耳打ちしてくれる。

秘密のランデブー、それが二確目。

 

 

 

 

嗚呼、なんて美しいのだろうか?

右リールに鎮座するゲチェナよ。

チェリー対角のカエルちゃん、

左下段ネズミの斜め上に単スイカ

流れ星の様に回るリールのその横で

夜空に煌めく星座の如く盤面を彩る。

 

 

 

 

 

 

 

第1停止に己が気持ちを込めて

第2停止で相手が答える。

ああ、そうだったのか、

二確目とは愛のカタチの一つだったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人生とは自分なりの二確目を探す旅である。

 

結論を急ぐ完全告知機や

おしゃべりで騒がしいAT機に

疲れてしまったその時は、

無口なリーチ目マシンに

そっと語り掛てみてはどうだろうか。

 

 

 

 

「月が綺麗ですね。」

少しだけはにかみながらも

最高の二確目で微笑みを

返してくれることだろう。

 

 

 

君も二確目向上委員会に入らないか?

我々は常に門戸を開いている。

団員募集中!

 

 

 

 

 

委員会なのに団員とはこれ如何に?

イメージだよ、イメージ。

なんか援団ぽい感じがいいんだよ。

角のたつクレームが沸き起こる前に

ま~るくおさめて今日はこの辺でお開き。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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こじ開けろ!その扉。 こじつけろ!言い訳を。

 

 

「おい、何1人でニヤついてるんだ、

 こっち来てお前も飲めよ。・・その指輪は?」

 

「俺・・・この戦いが終わって故郷に戻れたら

 ・・・今度こそ、彼女にプロポーズするんだ。」

 

「そっか・・・・じゃあ何としても

 明日の作戦は成功させなきゃな・・・」

 

「・・・ああ。」

 

 

 

 

これは絶対に引いちゃダメなフラグの一つ。

でもどうしてだろう?

ダメだとわかっちゃいるのに

一度は言ってみたいセリフ・ランキングには

上位入賞してしまうのは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブラック企業、使えぬ部下、予期せぬ修羅場。

引きたくないフラグはどちらかで言えば

人より鬼引きなのに対して

ハッピーなフラグは一向に引ける気配はない

Natural Born 設定2。

1じゃないのは爆発の予感すらないから、

ただただ、低空飛行の毎日。

 

 

 

 

引きたいフラグと言えば言わずもがな

スロ打ちであればやっぱり8192分の1、 

GOD揃い。何だかんだ言ってこれだろう。

 

 

 

しかし、チャンスアップの入らぬ

フットサルミッションのような毎日を、

飲み比べ演出敗北時の吉宗の如く

白目を向きながらヒイヒイ過ごしている

僕はちと違う。

 

 

 

GOD揃いよりGOOD揃い。

「やじきた道中記乙」

一日中、打ち倒したい気分に駆られている。

 

 

 

本当に疲れている時ってのは

他に何もいらないんだよ、

ただ笑いたいだけなんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

狙ってやってんだろう?と分かっちゃいるのに

白けさせることなく嫌味なく笑いを誘う。

頭の良い人間がその才能を無駄遣いして

ひたすらにバカなベクトルに全振りしたら

こんな台出来ました、そんな台だった。

 

 

 

 

 

「あー、やっぱもうムカつくわー。好き。」

思わずそう言ってしまう様な

ART中のボーナス曲と映像の完成度の高さ。

「楽しそー、オタ芸やってみたいなー」

心からそう思った。

あれだ、アイドル業界を盛り上げたかったら

この台をプロモに使うといい。

 

 

 

 

ART中に負けじと通常時のボーナス曲も正に神、

GOD、いや、GOODだ。

初見の頃でさえ、曲の出だしの時点で

「わかったわかった。ハイハイ、優勝優勝。」

もう深くは語るまい。

 

 

 

 

とにかく優秀ではなく優勝。

出玉のカギとなるシステムのネーミングが

「わっしょい祭り」

回を重ねるごとに〇〇祭りの部分が

しれっと変化するのも芸が細かい。

 

 

 

 

笑いの部分だけでなくゲーム性も秀逸で

一発逆転も狙える一撃性も秘めていた。

弥次喜多同時ゴールにゃ脳汁出るし、

茜ちゃんでもそこそこ期待出来るし、

天狗は逞しいし、河童は可愛い。

 

 

 

 

でも、何で開発者はこんなにも笑の方向に

力を注いでこの台を作ったのだろう?

その謎に今、気が付いた。

カギは本機最強特化ゾーンにあった。

「天照降臨」

 

 

 

開かぬ岩戸を開いたのは神々の笑い声。

しかも笑いを誘ったのは

天宇受賣命の少し下ネタチックな芸。

そのことを考えれば、この台のコンセプトが

最強特化ゾーンと見事にマッチする。

 

 

 

 

きっとこの台の開発者たちは

こう伝えたかったんだ、

世間から逃れるようにホールに駆け込み、

うつむきながら生きているような

人たちに向けて、僕に向けて。

 

 

 

「人生そりゃいいことばかりじゃないさ、

 でもな、そんなしょぼくれた顔してちゃ

 運命の女神様は振りむいちゃくれないぜ?

 笑いな、笑ってるヤツが結局最強なんだ!」

 

 

 

 

 そうだ!

うつむいて過ごしているばかりじゃダメなんだ。

笑おう!笑いに行こう!

あのクソボッタ店、バラエティコーナーの角台へ!

 

 

 

と言い訳が出来たことだし、次の休みには

久々に突撃してやる!

REG程度のボーナスを握りしめて全ツッパだ!

夏祭りを先取りだ!やじきた祭りじゃぃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・えっ?

ボーナスとかARTは分かったけど

通常時はどうなんだ?って?

・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・

ひー!ふー! ひーふーみーよ

ソイヤ ソイヤ ソイヤ ソイヤ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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俺の墓標に名はいらぬけど、飲み物くらいはお供えしてよ

 

 


コロナ禍において某有名テーマパークが
営業再開を決めたとのニュースを
ワイドショーにてぼんやり眺める。

 

ああ、そうだった。何年か前の忘年会にて
件のテーマパークのペアチケットを
ビンゴゲームで当てたっけか。

 


そんな朧げな記憶には訳がある。
目録を受け取り席に戻るや否や、
「いーなー、ちょうだい。」と
いち早く欲望を剥き出しにした
隣の席の子に惜しげもなくあげたんだった。

 


気前よく譲渡した理由は二つ。


「えっ?!マジでいいんですか?」と
若干、引き気味ではあったが
頂戴のポーズを崩さぬままの潔さに免じて
「ホイ!」と渡した、人間素直が一番だ。


そして最大の理由は
某テーマパークに対して僕は
ビタ1興味がなかったからだ。
0.1コマのずれも無いほどに。

 

 

 

 

夢を信じて生きて行けばいいさ、
と思っていたのは遠い思い出。
汚れちまった悲しみに毒され切った
草臥れた中年男には
夢の国に足を踏み入れる資格はない。
税関で職質喰らって強制送還が関の山だ。

 

 

そんな男、否、漢に相応しいのは
夢の国よりむしろケンちゃんが跋扈する世界
そう、世紀末ランドがお似合いだ。

 


体験型アトラクション
「汚物を消毒せよ!」
コミュニケーション・アトラクション
「おしゃべりハート様
パーク内には宿泊施設も完備されている。
「聖帝十字稜ホテル」

 

 

ネズミの耳に代わってモヒカンのズラを
被りながら順番を守って並ぼう。

 


勿論、ゲームコーナーも充実のラインナップ。
初代北斗から天昇まで揃っている・・・
あれ?SEは何処行った?

 


なんか妄想を書き殴っていたら
本当に行きたくなってきた。
サミーさん、一つどうですか?
年間パス買うよ?

 


とまあ、無駄話こと前置きは
これぐらいにするとして、
今日は北斗シリーズに纏わるお話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

正に一時代を築いた初代北斗、
そして後継機のいくつかは初代同様に
ホールにとっては欠かせない存在であった
こと紛れもない事実、いや史実である。

 


そんな北斗シリーズの最新作である
天昇に対し、一言いいたくてしょうがない。
「お前は一体何をやっているんだ!」と。

 


何も出玉性能や人気のことについて
説教を垂れたいのではない。
それなら先輩機であるSEや5号機の最初のヤツ
にだって正座させてお小言ラッシュ突入だ。

 


そうではないのだ。
北斗シリーズが残した功績に泥を塗るな、
そう言いたいだけなのだ。

 

 

 

 

 

 


北斗シリーズが残した功績とは?
その出玉性能にてホールを席捲したこと?
いや違う、そんなことじゃないのだ。
北斗は文化を作ったのだ。

 


初代北斗はゴミ小役であった
2枚チェリーを激熱の代名詞小役に、
転生は最初あれだけバカにされた
あべシステムと玉集めシステム、
後世の機器に受け継がれる一つの文化、
ゲーム性を世に浸透させた。
それこそが北斗シリーズの最大の功績では
ないのだろうか?

 


天昇よ、お前といえばどうだ?
某機種のシステムブームに
便乗してはいまいか?
主流のシステムに乗るのが失敗の少ない
正攻法とは言え、お前はそれでいいのか?
北斗の名を冠したお前はそれでいいのか?

 


そんなザマだからあっという間に
閑散とした通路と化してしまうのではないか?
そんなことだからハイエナも出来なくて
俺の財布が悲鳴を上げるのだ、ひでぶ

 

 

 

 

 

 


次回の北斗シリーズ後継機には
再びホールが活気の炎に包まれるような
斬新で受け継がれていくような文化を作る、
そんな機種であって欲しい。

 

 


それまでの間、僕の心の自粛期間中は
ホールに足を踏み入れず、
キュウイ・スムージーでも飲みながら
キリンが如く首を長くして待つとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

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It's a (器が)small world.

 

やれ、ガキはバーサス打ってろだとか、

遅れ待ちの花火が楽しいのはジジイだけとか、

まったく下らない。争いからは何も生まれない。

これだから世界は平和にならないのだ。

 

 

 

心静かに挟み打ちを楽しむも良い、

予告音時にどこから押そうか迷うのも良し。

楽しみ方は千差万別、別物なのだ。

 

 

 

目玉焼きには醤油かソースか論争に

近しいものがある。完全なる好みの問題。

どちらが上か下かなんて話ではないのだ。

 

 

 

大切なことはお互いの嗜好や違いを

認め合い、受容の姿勢にて向き合うこと。

それこそが回胴紳士の嗜みではないだろか?

 

 

 

最もケチャップ派の僕が好んでいたのは

花火でもバーサスでもなかった。

いわずとしれた名機、ゲッターマウス。

通称ゲッタマ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4号機からのリメイク機ではあったが

5号機の2作目から触れ始め、

収支度外視にて打つ希少な1台であった。

 

 

 

 

打ち始める前から界隈では評価は高く

色々な打ち方が紹介されたいたが

前情報をインプットすることは

意識的に避けていた。

 

 

 

POPに記載されている

僅かばかりのリーチ目とリール配列を

手掛かりに打ち方を自分なりに探し、

演出との絡みと出目による推測を楽しむ。

 

 

 

この探求こそがスロットにおける

楽しみの一つだ。

「あれ、ここまで滑ったけか?」

「ここ、いつもは止まらないのに?」

そんな違和感を手掛かりとして

リール制御と成立役を紐解いていく。

 

 

 

開発者の意図と秘密の会話を

楽しむか如き感覚。

昨今の親切にしてお喋りの過ぎる

情報化社会において忘れがちな感覚だ。

 

 

 

近年の台はホールに並ぶ前から

雑誌媒体やメディアの紹介にて

どんな台か、どんな時に熱いのか?

打つ前から大体のことが想像出来てしまう。

 

 

 

自分で何かを発見するという

楽しみの大半が奪われた状況にて

初見の時を迎えても印象は薄くなる。

これも短命台が多い一つの要因だろう。

 

 

 

初デートの時を思い出してくれれば

想像しやすいと思うのだ、この感覚は。

そりゃ相手のことが一から十まで

完全に理解していれば、失敗のない

デートプランを実行できるだろう。

 

 

 

 

しかし、その代償として

「どこに行ったら楽しんでくれるか?」

「どんなことが好きなんだろう?」

相手のことを考えたり、新しく知るという

楽しみや時間を引き換えにしてしまう。

 

 

 

人にとって「知る」という行為と過程は

何よりも代替えの利かぬ楽しみの一つ

なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未知を既知に変えていく、

そんな楽しみを思い出させてくれた

それがゲッタマであり、ゲッタマで

あればこそ思い出せたのかも知れない。

 

 

 

 

4種類の1枚役と重複、非重複の絡みが

押す位置や停止出目によって変化する。

それによる生まれる他の台にはない

リーチ目の法、シンプルな子役ナビと

その発生タイミング、押す順番、

止まる位置など打つ度に新しい発見が

好奇心と探求心を擽り続ける名機なのだ。

 

 

 

 

世に蔓延るゲッタマイスターに比べれば

赤子の様な僕がこれ以上語るとボロが

出るが、そんな僕ですら名機と認識

出来るくらいの素晴らしさなのだ。

 

 

 

また設置しているのであれば

是非、事前情報を頭に入れない状態で

3匹のネズミと連れ立って

探求の旅を楽しむことをお薦めする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに僕のお薦めは順押しor順挟み

左下段ネズミ狙い。これがお気に入り。

中押し?逆押し?寝言は寝て言え!

左1st一択に決まってんだろう!

 

 

 

 

 

「世界平和はどうした?」

「争いは何も生まないんじゃなかったの?」

冒頭の話は何だったんだって?

 

 

 

目玉焼きに何かけようがいいけれど

「ピザ」を「ピッツァ」というヤツとは

手を握る訳にはいかないんだよ!

そんな感覚。・・・どんなだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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愛を取り戻せないから Love is over

 

 

 

スロットという存在において重要な構成要素とは?


リール配列、機械割、出目、演出・・・・
上げていけばキリはなく、また、
人によって求めるものは異なる。


僕にとって重要なものは音、音楽だった。
オリジナルの楽曲を聴きたいが為だけに
クソほど出ない台を打つことも珍しくなかった。

 


スロットというものを語る上で
楽曲が占める演出効果は欠かせない。
ボーナス当選の高揚感や
これから始まる出玉爆発への期待感を煽る。

 

 

 

 

 

 

 

スロット界の楽曲センスは素晴らしいの一言に尽きる。
別に単体のレーベルを立ち上げても成功するのでは?
そんなことすら思えてしまう。
中でも筆頭に挙げられるのは大都技研

 


番長シリーズ、秘宝伝シリーズ、Shakeシリーズ。
忘れちゃいけないジャッカスチームに忍魂。
キャッチーな曲調とボーカルの声質が
絶妙にマッチしている素晴らしい楽曲だらけだ。
「押忍、操」の曲を楽しみたいが為だけに
2400Gもハマり続けたのはいい思い出だ。
無限ART中じゃなければ悪夢になっている所だったが。

 


オリジナル楽曲だけではない。
タイアップ機に収録されている耳慣れた楽曲が
台の世界観の演出に一役買っている。
北斗シリーズの「愛を取り戻せ」「Tough Boy
毎週のアニメ放映を楽しみにしていた頃の気持ちが蘇る。

 

 

 

 

 

 

 

どんな分野においても天才と呼ばれる人間は存在する。
楽曲制作や選曲センスという点において
スロット開発に携わる人々の感性は優れている、
いや、僕の嗜好にぶっ刺さる感性の持ち主が多い。

 


だからこそ長年の間、スロットを楽しんでいたのだろう。
思えばあの時代もそうだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

4号機から5号機への遷移も落ち着き、
開発者の尽力にて規制の穴を突くような出玉性能や
試行錯誤されたシステムを有する台が増えたことにより、
ホールには賑わいと喧騒が戻り始めていた。

 


この時代は足しげくホールに通っていた。
狙い台が外れたり、展開が悪くどうしようもなく
気持ちが折れてしまった時に、
僕は決まってある行動をとっていた。

 


誰も座らぬ4台島の角台に腰を降ろす。
「超お父さん2」のコーナーに。
目的はビックボーナスを引くことだ。
それまでは何が起ころうと打ち続ける。

 


この「超お父さん2」
台のネーミングもさることながら
色々な点において独特なセンスの塊とも言える台だった。
世界観しかり、そして楽曲センスしかり。

 

 

ビックボーナスは3種類から選べた。
うろ覚えだが、ベタにチャンス、完全、後告知、それぞれ
「お父さんビック」「お姉さんビック」「お母さんビック」
この3つだったと思うがそれはどうでもいい。

 


這う這うの体にて掛けたビックボーナス、
迷わず選ぶは「お母さんビック」
レバーonと同時にイントロが流れ出す、
欧陽菲菲、「Love is over.」

 


負け戦の締めにお母さんビックを消化すると
溢れくる喪失感と焦燥感、哀愁の念に浸ると同時に
どことない癒しを感じることが出来た。
何というか「これで終わりにしよう。」
そんな気持ちの整理がつくような感じだった。

 


「Love is over」 負け戦の終わりに相ふさわしく、
正にこれしかないというべき曲だった。
ボーナスを消化し終えるとクレジットを落とし、
ホールを後にする、これがこの時代のルーティンだった。

 


高揚感を煽り稼働を上げる為の構成要素であるはずの
ボーナスのBGMに何故にこの曲を選んだのであろう?
開発者の意図に頭を悩ませると同時に
奇才のセンスに脱帽していた。

 

 

 

 

 

 

 

スロットに触れるようになって
得たものより失ったものの方が遥かに多い。
時間、機会、交流・・・・
僕は人にスロットを勧めることは絶対にない。

 


しかしながら、僅かながら、ほんの一握り、
得たものがあるとするのならば、
変人、奇才が魍魎跋扈するこの業界の
ぶっ飛んだ感性に触れることが出来たことだろう。

 


いかれた自分を押し殺しながら
社会生活を続けるストレスを
波長の合う感性に触れることで癒していた。
一般とはかけ離れた感性を持つものには
外れたものなりに呼吸が出来る居場所が必要だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

コンプライアンスの波がこの業界に与えた影響は
出玉面の規制だけではない。
台自体の演出やホールの雰囲気やルールまで
どこかお行儀良く過ごすような空気感に支配されている。

 


テンプレ通りのカッコよさに準じた
楽曲や演出、台のシステムではなく、
ぶっ飛んだカッコよさや、ぶっ飛んだ感性を
有する台もとんと見なくなったものだ。

 


だからこそ、僕も愛を感じなくなり
ホールから遠ざかったのだろう。
惰性の習慣から脱却した時、あの曲が聞こえた。
「終わりにしよう、キリがないから・・」と。

 


いつかこの風潮が払拭され、
混沌の空気感が漂い始めたのならば
最後にもう一度だけホールに足を運ぶとしよう。
その時には「Love is over」の衝撃を越える楽曲を
収録した台がホールに登場することを願う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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待っているのも悪くはなかった

 

 

 

あれだけ暑すぎだなんだと好き勝手に
文句を垂れていたのに随分と調子のいいものだ。
曇天の日々が続く今日この頃、
熱い夏を心待ちにしている自分がいる。

 

 

「何か素敵なことが起きるのではないか?」
そんな根拠の無い淡い期待を連れてくる。
うだる様な気温を差し引いても
夏が演出する高揚感は何物にも代え難い。

 

 

刺すような日差し、青い空。
蝉の声に高揚感を覚え、
風鈴の音に安らぎを感じ、
打ちあがる花火に想いを馳せる。

 

 

そんな訳でとある夏の日に
通いなれたホールにて花火を打っていた。
今回は花火にまつわる無駄話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

疎らな客付きのボッタ店、
そこはかとない寂寥感が祭りの後を想起させる。
去りし日の思い出に耽るにはこんな店が最適だ。

 


台選びに迷うことは無い、
なせならベタピン確定のボッタ店。
座り心地の良さそうな椅子に腰を降ろす。
花火のコーナーには僕以外客はいない。
穏やかな気持ちにてレバーを叩き始める、

 


打ち方はオーソドックスな左上段暖簾狙い。
挟んで中で氷をフォロー。
基本はダブテン外れ待ち、
半ば脳死状態にて淡々と打ち続ける。

 


半分死んでる脳の片隅にて
夏の思い出のスライド上映が始まる。
青春時代の花火大会、
駅前のベンチにて君を待っていた。
もしかしたら浴衣で来るのかな?
そんな妄想に浮かれながら。

 

 

 

 

 

 

 


・・・・・・それにしても当たらん。
延々出続ける通常出目に辟易していた。
それも其の筈、まごうことなき設定1。
そもそも小役すら碌に落ちない、
つまりはダブテンする頻度も低く、
期待感を抱くことすら許されない状況。

 


単調な作業感漂うプレイングの中、
唯一残された楽しみは「遅れ」だけだ。


「左で一発で決めちまうか?」
「いや、消灯と出目の絡みを楽しもう、右!」


どこから何処を狙うか?
意思が介入出来る数少ない場面。
この時ばかりは冷めた中年が
少年のように目を輝かせる瞬間だ。

 

 

当選期待度約20%というバランスも良い。
基本は外れるが当たらない訳ではない。
「もしかしたら」という希望、
外れであったとしても期待感を楽しむ、
それこそが遅れの醍醐味なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日もそうだった。
待ち合わせ時間を過ぎても
一向にくる気配の無い彼女。
携帯電話がまだ普及しきる前のこと、
イムリーに状況を尋ねることすら出来なかった。

 


遅れを待つことは楽しかった。
「もしかしたら来ないんじゃないか?」
そんな不安を抱きながらも
人混みを掻き分け、息を切らせ小走りにやってくる
君の姿を期待しながら待っている時間は悪くなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「テロ~ン!」


迷うことなく左リールを止める。
遅れの音がラインの着信音と重なる。


「ゴメン、急用入ったの。」


現代の僕らは
遅れに希望が持てない時間を過ごしている。
利便性と引き換えに失ったのは
淡い期待感を楽しむ時間。

 

左リール上段には初夏の果実が鎮座していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

遅れすら来ない設定1の毎日が続く中、
あの夏、一人見上げた夜空を想う。
滲んで揺れる三尺玉が夜空に消えていった夏を。

 

 

 

 

 

 

 

 

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手を振る君に背を向けて

 

 

文字通り愛煙家が煙たがられる世情に合わせ

ホール内での喫煙が不可となった。

「いい潮時か。」

禁煙化の開始を前にしてホールを去ることを決めた。

いや、決める一因となっただけか。

去ろうと決意した理由は他にもあった。

とある日、仕事帰りにホールに立ち寄り

そして気が付いたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホールに足を運ぶ理由は二つだった。

副収入減として、そして考え事にふける為。

仕事やプライベートにおける問題、

これから先の人生について、

とにかく考え事をしたい時は決まって

陽気な道化師と戯れることとしていた。

 

 

 

 

その日もストレスフルな職場から

足早に逃げ出し、

帰宅路にあるホールに立ち寄った。

腰を下ろしたのは勿論、I'm Juggler.

 

 

 

入口にして出口でもある名機、

言い換えれば国民的スロット機。

釣りで言ったら鮒釣りみたいなものだ。

シンプル故に奥が深い。

 

 

 

 

1本目のタバコに火を付け

こなれた手つきでコインを投入する。

レバーを叩き、リールが回転する。

0.8秒のリズムに合わせ

思考が脳内を回り始める。

 

 

 

 

コインと投入し、レバーを叩き、

停止ボタンを止める。

延々と同じ動作の繰り返し。

そこに意識が介在することはない。

自動化された行為故に、

雑念が入ることなくクリアな脳状態で

考え事に耽ること可能となる。

 

 

 

 

 「来週の会議の準備、間に合うのか?」

「部下の指導はどうしたものか?」

「親を看取ったらこの町を出たいな。」

「I'm Juggler.」直訳すれば「俺はジャグラー

吉本とコラボして

「俺やで、俺。」原西さんパネルでも

地域限定パネルで作ればいいのに。

 

 

 

そんな仕事のことや下らないことを

考えながらプレイを続けていた。

 

 

 

思考の旅が休息し、ふと我に返ると

ビックボーナスを消化中である

自分に気が付いた。

 

 

 

一番高揚感を感じるはずの

ボーナス当選ですら意識外の行為にて

一枚がけで7を揃え消化している。 

 

 

 

思えばいつの頃からだったろうか?

スロットに対してこんな冷めた姿勢で

臨むようになったのは。

始めた当初は1G毎に高揚感を感じながら

レバーを夢中で叩いてはずなのに。

 

  

 

今ではどんな感情も生まれることなく、

淡々と作業をこなすかの如く

一連の動作を繰り返すだけ。

 

 

文字通りおざなりなプレイ

アンニュイ・ラスナイ、わがままジュリエット

 

 

そしてようやく気が付いた。

「ああ、もう愛は冷めてしまったんだ」と。

 

 

 

 

ボーナスを消化し清算ボタンを押す。

吐き出されるコインの落下音と共に

何か憑き物が落ちたかのように感じた。

 

 

 

ゆっくりと席を立ち、最後に筐体を一瞥する。

下パネルの道化師は

いつもと変わらぬ手を振っている。

 

 

 

「さよなら。」と言っていたのか

「またね。」と耳の奥に届いたのか、

それは今もわからないままけれど、

僕は長年通ったホールを後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはどこにでもある私的な回顧録

思い出と想いが尽きるその時まで

綴ることとする。

多分、意外と早く尽きると思うけど。

10回くらいは書けるか?それまでの間、

開店前の暇つぶしにでもなれば幸いだ。

 

 

 

 

 

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